「ガルフード(Gulfood)」は、アラブ首長国連邦(UAE)ドバイで開催される中東最大級の食品総合見本市です。中東・アフリカ市場、そしてハラール市場への足がかりとして注目されていますが、実際に出展を検討する場合は何を確認すればよいのでしょうか。この記事では、公式情報をもとにGulfoodの概要と、出展を検討する際に押さえておきたい視点を整理します。
この記事でわかること
- Gulfoodの開催時期・会場・規模の概要
- Gulfoodのカテゴリ構成(自社商材がどのゾーンに該当するか)
- 開催都市ドバイ・DWTC会場のアクセスと位置づけ
- ハラール市場・中東市場への足がかりとしての位置づけ
- 出展を検討する際に確認しておきたい視点
- 出展を申し込む場合の進め方
3行まとめ:Gulfoodは2027年3月15〜19日にドバイ・ワールド・トレード・センター/ドバイ・エキシビション・センターで開催予定、出展者8,500以上・195カ国が見込みとして案内されている世界最大級の食品見本市です(出典:Gulfood公式サイト・2026年8月確認。主催者の見込み値であり実績ではありません。実績はGulfood 2025で出展社5,500社超)。2026年は1月開催で、2027年から会期が3月に移ります(2026年8月時点の公式発表)。中東・ハラール市場への入口として存在感がありますが、肉・食肉加工品などはハラール認証が実質的に必須となる点に注意が必要です。出展のお申込みは主催者公式サイトへ直接となります。
Gulfoodとは
Gulfoodは、ドバイ世界貿易センター(DWTC)が主催する食品・飲料の総合見本市です。直近のGulfood 2026は31回目の開催でした(出典:JETRO(ジェトロ)ビジネス短信「中東最大級の食品総合見本市『ガルフード2026』開催」・2026年8月確認)。次回Gulfood 2027は2027年3月15日〜19日、会場はドバイ・ワールド・トレード・センター(DWTC)とドバイ・エキシビション・センター(ドバイ・エキスポシティ内)の2会場で開催予定で、公式サイトでは出展者8,500以上・195カ国・12セクターという規模が案内されています(出典:Gulfood公式サイト gulfood.com・2026年8月確認)。
なお、Gulfoodは2026年は1月開催、2027年は3月開催と会期の月が移ります。公式サイトに月が変わる理由の説明は見当たらなかったため、ここでは2027年から会期が3月に移るという事実のみを記載します(2026年8月時点の公式発表)。
直近のGulfood 2026は2026年1月26〜30日に、DWTCとドバイ・エキシビション・センターの2会場で開催されました(出典:JETROビジネス短信・2026年8月確認)。前年のGulfood 2025は来場者約14万人・出展社5,500社超・出展国190カ国以上と報告されています(出典:同JETROビジネス短信・2026年8月確認)。会期・会場・最新の来場実績など詳しい一次データは、主催者公式サイトで随時更新されるため、出展を具体的に検討する段階では必ず公式サイトの最新情報をご確認ください。

Gulfoodのカテゴリ構成
Gulfoodは単一の商品分野に絞った展示会ではなく、食品・飲料に関わる分野を横断する総合見本市です。主催者の案内によると、大きくは以下のような分野で構成されています。
- Food & Beverage(食品・飲料本体):飲料、乳製品、油脂、食肉・食肉加工品、水産物、生鮮食品、穀物・豆類、健康志向食品、ワールドフード(各国料理・食材)など
- Hospitality(ホスピタリティ関連):ホテル・厨房機器、冷凍冷蔵設備、フードサービス機器、使い捨て用品など、飲食店・宿泊施設向けの設備・備品分野
- Beverage / Bakery & Confectionery:飲料専門ゾーンや、製菓・製パン関連の製品・機器
- Food Processing & Packaging:食品加工機械、包装機械・資材
- 物流分野「Gulfood Logistics」:Gulfood 2026で新設された専門セクターです(出典:Tea and Coffee Trade Journal「Gulfood 2026 launches Gulfood Logistics」2026年1月・2026年8月確認)。なお「Gulfood Fresh」については、今回の確認範囲(Gulfood公式サイト)で新設の一次情報を確認できなかったため未確認とします
このように、Gulfoodは「食品そのもの」だけでなく、厨房機器や物流・パッケージングまで含む食品業界全体のエコシステムを扱う点が特徴です。出展を検討する際は、自社の商材がどのゾーン・カテゴリに該当するかを主催者の最新の出展分野一覧で確認し、近い分野の出展社がどの程度いるかを事前に把握しておくと、ブースの見せ方や商談相手の想定がしやすくなります。
開催都市ドバイ・DWTC会場について
Gulfoodの会場であるドバイ・ワールド・トレード・センター(DWTC)は、ドバイの主要幹線道路シェイク・ザイード・ロード沿いに位置し、ドバイ地下鉄(メトロ)レッドラインの「World Trade Centre駅」が会場そばにあります。正確な導線は主催者・DWTCの公式アクセス案内をご確認ください。駐車場については、DWTC公式サイトに有料・無料あわせて7,530台分と記載されています(出典:DWTC公式サイト dwtc.com/en/getting-here/・2026年8月確認)。車・タクシー・配車サービスでのアクセスにも対応しています。
ドバイは中東における物流・金融のハブ都市として、中東・アフリカ・南アジアを結ぶフライトネットワークが充実しており、周辺国からのバイヤーが移動しやすい点も、Gulfoodが「中東進出の玄関口」と位置づけられる理由のひとつです。ただし、空港・現地移動を含めた具体的な渡航手配は、出展を具体的に検討する段階で旅行代理店や主催者の公式ガイドをご確認ください。
単一カテゴリの展示会というより「中東の食品業界が一堂に会する総合見本市」という性格が強いイベントです(カテゴリ構成は上記「Gulfoodのカテゴリ構成」を参照)。
ハラール市場・中東市場への足がかりとしての位置づけ
Gulfoodは中東・アフリカ・南アジアなど、ハラール市場と重なる商圏のバイヤーが多く集まることから、「ハラール市場への入口」として紹介されることが多い展示会です。会場内には「Halal Market」という専門ゾーンも設けられています。
ただし、ハラール認証の要否は商材によって異なり、一律には言えません。UAEでは「UAE.S 2055-1(ハラール食品の一般要求事項)」および「UAE.S 2055-2(ハラール認証機関の要求事項)」が定められており、UAEのハラール制度は現在産業先端技術省(MoIAT)が所管しています(旧ESMAの機能を承継。出典:MoIAT公式サイト moiat.gov.ae/en/programs/halal・2026年8月確認)。原材料の調達から屠畜(食肉の場合)、加工、包装、保管、輸送、店頭表示に至るまでの工程が対象範囲とされています。特に食肉・食肉加工品・調理済み食品、ゼラチンや酵素など動物由来原料を含む製品については、MoIATに登録されたハラール認証機関の認証を出展前に取得しておくことが実務上ほぼ必須とされており、認証の有無が商談の前提になる場面があるため、早い段階で認証機関に確認しておくのが安全です(通関実務の詳細は認証機関・輸入者にご確認ください)。一方、認証を伴わない一部の穀物・野菜・果物や植物由来製品など、認証が必須でない商材カテゴリも存在するとされています(ただし非ハラール添加物の混入や交差汚染がないことは別途確認が必要)。
商材カテゴリ別の目安としては、次のような傾向が案内されていますが、あくまで一般的な傾向であり、最終判断は必ず一次情報・専門家への個別確認が必要な点にご注意ください。
- 食肉・食肉加工品・調理済み食品:認証取得が実務上ほぼ必須とされるカテゴリ(要個別確認)
- 乳製品・菓子・調味料など動物由来原料を含む可能性がある加工食品:原材料(ゼラチン・酵素・香料等)によって要否が変わるため個別確認が必要
- 茶・穀物・野菜・果物など単純な植物由来の一次産品:認証が必須でないケースがあるとされるが、加工・保管工程での交差汚染がないかは別途確認が必要
自社に認証が要るかどうかは、次の順番で調べると判断できます。
- 原材料表・規格書を1品ずつ見る:①食肉・食肉エキス ②アルコール(酒精・洋酒・エタノール抽出物) ③ゼラチン・コラーゲン ④酵素(レンネット等) ⑤動物由来の可能性がある油脂・乳化剤 ⑥香料・着色料のキャリア — このいずれかが入っていれば「確認が必要な側」と考えます
- 製造工程を確認する:同じラインで豚由来原料やアルコールを扱っていないか(交差汚染の有無)、洗浄手順を説明できるかを整理します
- 基準に当てはめる:UAEでの要求事項はUAE.S 2055-1(ハラール食品の一般要求事項)が土台です(出典:MoIAT公式サイト・2026年8月確認)。規格の本文は一般公開されていないため、条文レベルの判定は次の手順で認証機関に確認します。この段階でやるのは「①②で洗い出した該当原材料・工程の一覧を、そのまま質問できる形にまとめる」ことです
- 認証機関に問い合わせる:UAEで通用する認証を発行できるのは、MoIATに登録されたハラール認証機関です。登録機関はMoIAT公式サイトの「Registered Halal Certification Bodies」ページ(https://moiat.gov.ae/en/programs/halal/registered-halal-certification-bodies ・2026年8月確認)で公開されています。日本国内の機関が掲載されているかまでは今回確認できていないため、該当機関の有無は同ページ、またはJETRO・主催者へ直接ご確認ください
- 輸入者・現地バイヤーに確認する:実務上、どの認証を求めるかは取引先によって差があります。まだ取引先がいない段階では、この手順は飛ばして構いません。その場合は手順4の認証機関、またはJETRO・主催者への相談で「自社カテゴリで一般に何が求められるか」までを確認し、取引先が決まった時点で再確認する順序になります
最終的な要否は、必ず認証機関および輸入者(現地バイヤー)にご確認ください。本記事は法規の断定をするものではありません。

出展を検討する際の視点
Gulfoodは世界最大級の総合食品見本市であるため、来場者の母数は大きい一方、バイヤーの興味関心も幅広く分散します。出展を検討する際は、次のような視点で自社との相性を確認すると判断しやすくなります。
- 中東・アフリカ・南アジア圏への輸出実績や意欲がすでにある企業・商材(ゼロからの市場開拓というより、足がかりが少しでもある方が商談が進みやすい傾向)
- ハラール認証の取得・取得見込みがある、または認証が必須でない可能性が高いカテゴリの商材(茶・穀物・野菜・果物など、動物由来原料やアルコールを含まないもの)。菓子・調味料・乳製品は原材料によって要否が変わるため、下記の手順で自社商材を確認してください
- 現地代理店・ディストリビューター探しを目的にできる(Gulfoodは商談型見本市としての性格が強く、単発の一般消費者向け販促には不向き)
- 会場規模・来場者数の大きさに埋もれない差別化ポイントを用意できる(総合見本市のため、ブースの見せ方・アポイント設計が成果を左右しやすい)
なお、JETROの発信では、UAEにおいて日本食レストランの増加とともに日本産食材の輸入が増加傾向にあるといった報告もあり、中東圏全体で日本食・日本産食材への関心が徐々に広がっている様子がうかがえます。ただし、これは中東市場全体の大きな傾向であり、個別の商材・国ごとの輸入規制や需要動向は別途JETROの国・品目別ページや現地情報で確認することをおすすめします。
次のいずれかに当てはまる場合は、今回は見送って準備に充てる判断が現実的です。①中東・アフリカ・南アジアへの輸出実績も、現地の代理店・輸入者の当てもまだ無い(Gulfoodは商談型のため、受け皿が無いと会期後に話が続きません)②自社商材にハラール認証が必要で、会期までに取得の見通しが立たない③まず小さく市場を試したい、または中東以外の市場(欧州・英国など)を優先したい。いずれも「出てはいけない」という意味ではなく、次回に回して受け皿づくり・認証取得を先に進めるほうが投資が回収しやすい、という判断です。他の海外食品展示会との比較は、当サイトの海外食品展示会一覧もあわせてご覧ください。
出展を検討する場合の進め方
Gulfoodは、当サイトを運営する株式会社すけっと・合同会社International Linkageが代理店契約を持つ展示会ではありません。そのため、出展のお申込みや個別の出展条件のご相談は、主催者公式サイトへ直接ご連絡ください。
また、JETRO(日本貿易振興機構)がジャパンパビリオンを設置しており、都道府県単位の助成事業を利用できるケースもあります。個社単独での出展のほか、JETROや自治体の輸出支援事業を経由する出展方法もあわせて検討されることをおすすめします。
なお、当サイトでは日本語窓口を持つIFE(イギリス・ロンドン)やSIGEP World(イタリア・リミニ)についてはご相談を承っています。中東市場に限らず海外展示会選びそのものにお悩みの場合は、まず海外食品展示会一覧で候補を比較してみてください。
よくあるご質問
Q. Gulfoodはどのくらいの規模の展示会ですか?
A. Gulfood 2025は来場者約14万人・出展社5,500社超・出展国190カ国以上と報告されています(出典:JETROビジネス短信・2026年8月確認)。次回Gulfood 2027は出展者8,500以上・195カ国が見込まれると公式に案内されています(出典:Gulfood公式サイト・2026年8月確認)。なお会場総面積240,000平方メートルという数値は今回の確認では裏付けが取れなかったため未確認です。
Q. Gulfoodにはどんなカテゴリがありますか?自社商材が合うか分かりません。
A. 食品・飲料本体(飲料・乳製品・油脂・食肉・水産物・生鮮食品・穀物豆類など)に加え、ホテル・厨房機器やフードサービス機器、製菓・製パン、食品加工・包装機械まで幅広いカテゴリで構成されています。物流分野「Gulfood Logistics」はGulfood 2026で新設された専門セクターです(出典:Tea and Coffee Trade Journal・2026年8月確認)。自社商材がどのゾーンに該当するかは、主催者の最新の出展分野一覧で個別にご確認いただくのが確実です。
Q. 会場のドバイ・ワールド・トレード・センター(DWTC)へのアクセスは?
A. ドバイ地下鉄レッドラインの「World Trade Centre駅」が会場そばにあります。会場の駐車場は有料・無料あわせて7,530台分と公式に記載されています(出典:DWTC公式サイト・2026年8月確認)。詳しい交通手段は会期が近づいた時点で主催者の公式ガイドをご確認ください。
Q. ハラール認証がないと出展できませんか?
A. 出展そのものにハラール認証が必須というわけではありませんが、食肉・食肉加工品・調理済み食品などのカテゴリでは、現地バイヤーから認証取得を前提に商談を求められることが多いとされています。UAEには「UAE.S 2055-1(ハラール食品の一般要求事項)」があり、制度は産業先端技術省(MoIAT)が所管しています(出典:MoIAT公式サイト・2026年8月確認)。まず原材料表で食肉・アルコール・ゼラチン・酵素・香料の有無を確認し、該当する場合はMoIAT登録の認証機関(MoIAT公式サイトのRegistered Halal Certification Bodiesページで公開)へ問い合わせてください。最終的な要否は認証機関・輸入者にご確認ください。
Q. 日本企業の出展実績はありますか?
A. あります。JETRO(ジェトロ)はGulfoodに継続してジャパンパビリオンを設置しており、直近のGulfood 2026では19都道府県から62社・団体が参加し、うち27社・団体が初出展または久しぶりの出展だったと報告されています(出典:JETROビジネス短信・2026年8月確認)。
Q. Gulfoodへの出展はこのサイト(すけっと/International Linkage)から申し込めますか?
A. Gulfoodは弊社が代理店契約を持たない展示会のため、出展のお申込みは主催者公式サイトへ直接お願いしております。日本語窓口をご用意しているIFE・SIGEP Worldについてはご相談いただけます。
Q. Gulfoodと他の海外食品展示会は何が違いますか?
A. Gulfoodは中東・ドバイを拠点とする総合食品見本市で、中東・アフリカ・南アジア圏のバイヤーとの接点を作りやすい点が特徴です。欧州市場を主眼に置く場合はIFE(イギリス)やANUGA(ドイツ)、製菓・ベーカリー・コーヒーに強みがある場合はSIGEP World(イタリア)など、市場・カテゴリに応じて向き不向きがあります。詳しくは海外食品展示会一覧をご覧ください。
Q. 出展にあたって助成金や支援制度はありますか?
A. JETROや一部の自治体・商工団体が、Gulfoodを含む海外見本市への出展を対象とした助成事業を実施している場合があります。制度の有無・要件は年度や自治体によって異なるため、最新情報は各実施団体にご確認ください。JETROの出展支援・国の補助金・自治体の助成金の使い分けは海外展示会出展の補助金・助成金の使い方で詳しく解説しています。
日本語窓口のある展示会(弊社が出展の取次ぎを行っています)
IFE 2027(イギリス・ロンドン)出展案内・資料請求/SIGEP World 2027(イタリア・リミニ)出展案内・資料請求
会期・出展料・申込の流れは各ページに掲載しています。どの展示会が自社に合うかのご相談も承ります。
執筆・監修:株式会社すけっと(山澤)・合同会社International Linkage(竹生)
免責事項:本記事の会期・会場・出展社数・来場者数・カテゴリ構成・認証制度などの情報は、Gulfood公式サイト、JETRO公表資料、UAE関連の公的情報をもとに作成しています(最終確認:2026年8月)。展示会の開催概要・出展分野は変更される場合があるため、出展を具体的に検討される際は必ず主催者公式サイトで最新情報をご確認ください。ハラール認証の要否など個別の実務については、専門家・関係機関に別途ご確認いただくことをおすすめします。
本記事の情報は各種公開情報をもとに作成しています。最新情報は必ず主催者公式サイトでご確認ください。